FIV,FELVのウイルス検査

当院で実施されたPCR法によるウイルス検出の結果


上段ではFIVの検出を実施したところ、犬一頭を含む猫6頭から抽出したgenomic DNAより二頭の陽性が判明。

下段ではFELVの検出をPCR法により行ったところ、陽性の疑いがあった5頭のうち、4頭が陽性の結果。
サンプルは血液、または唾液を使用。

 


FIV(ネコ免疫不全ウイルス)

感染しても抗体価が上昇するまでの間は検査で陰性を示すために、感染の疑いのある日から60日後に抗体価の検査が必要とされるが、DNAを用いた検出方法では、ウイルス自身の遺伝子を検出するために、待つ必要がないとされる。

FELV(猫白血病ウイルス)

検出はウイルスのたんぱく質に対する抗体を用いてウイルス自体を検出する。しかし、感染の初期などではウイルスの量が少ない場合には検出できない場合もあるが、ウイルスの遺伝子を増幅するPCR法では検出感度が高いので、わずかな感染でも検出できる可能性が高い。


 

 

 

 

この二つの感染症は外にいるオス猫が主に喧嘩などを介して感染している場合があります。もらってきた猫の感染などを確実に知っておくために検査しておくことをお勧めいたします。

本院では院内でこの二つの感染症の検査ができるようになりました。検査をご希望される方は一度ご相談ください。遠方の方でも、FELVの場合には唾液サンプルがあれば、冷凍でお送り下されば検査可能です。FIVに関してはDNA抽出が必要ですので、血液が必要となります。